木
16
2月
2012
川崎市では、都市計画法第78条の規定に基づき、開発審査会を設置しています。委員は、法律、経済、都市計画、建築、公衆衛生又は行政における専門家7人で組織され、基本的には川崎市の行政からは独立した委員会となっています。
開発審査会の主な役割は次のとおり。
1.行政庁(川崎市長)の開発許可処分又は不作為等についての審査請求に対する裁決
2.市街化調整区域内の開発行為等(都市計画法第34条第14号及び同法施行令第36条第1項第3号ホ)に係る申請についての審議
私たちは「(仮称)デュークガーデン溝の口」の開発許可が下りた段階で、その違法性を問うために「開発審査会・審査請求書」を提出する事にしておりました。開発審査会での許可取消を求めたものですが、提出は9月14日と、ギリギリのタイミングとなってしまいました。審査請求は、開発許可が下りたのを知った日の翌日から起算して、60日以内に提出しなければならず、9月14日はその最後の日。初めての経験という事もあり、勝手が分からず、請求書の作成を先延ばしした事が遅れた一番の理由ですが、何とか期日までに提出する事が出来ました。
でもそれからが長かったのです。
基本的な展開は、審査請求書に対し、処分庁である川崎市から「弁明書」が審査会に提出され、それに対しての「反論書」を審査会に提出します。それぞれ受け取ってから2週間以内に審査会に提出しなければなリませんが、大抵はそのやり取りを2〜3回繰り返し、最後には口頭審理が開催され、取消または棄却の裁決が下されます。2週間以内でのやり取りという事は、弁明書ー反論書1回で、およそひと月が経過し、これを3回行うだけで、3ヶ月かかる事になります。今回の審査請求も書類のやり取りで3ヶ月、そのあと2ヶ月して口頭審理という、審査請求から口頭審理までに、ほぼ5ヶ月近くもかかってしまいました。
さてその内容ですが、私たちの主張は意図的盛土による高さ制限逃れと、機械式立体駐車場の安全性・違法性の2点に集約されます。特に意図的盛土については、「建築制限解除」の悪用とセットで追求しましたが、処分庁の主張は「開発申請における審査項目には、擁壁を含む盛土の安全性の審査があるだけで、盛土そのものが意図的かどうかを審査する項目はない。したがって請求人の主張は当を得ない」というものでした。さらに私たちが請求人としての適格性に欠ける等と寝ぼけた事も主張してくるのには、何かの冗談ではと疑ってしまいました。
弁明書ー反論書のやり取りは都合3回行われましたが、弁明書の中身は基本的にはすべて同じで、ただ単に言葉や言い回しを変えているだけにすぎません。結局は意図的盛土についても最後まで、審査項目外との主張のみで、正面からの反論(弁明)は全くありませんでした。これだけ社会問題化しているにも関わらず、昔からの主張を繰り返し、余計な争点を作らないという態度に終始していたのは、公務員の鏡と褒めてあげるべきなのでしょうか。
それは2月3日(金)に開催された口頭審理でも徹底しており、私たちが意図的盛土の違法性、処分庁の対応の理不尽さ、そして事業者である荒川建設工業の対応の酷さを時間制限を超えてまでも訴えたのに対し、わずか3分ほど従来の主張を繰り返しただけでした。
開発審査会での裁決はまだ出てはいませんが、審査項目の関係有る無しに関わらず、日頃の思いをすべて主張できた事には、ある意味満足しております。従って結果が伴わなくとも、それほどダメージを受ける事はないでしょう。
貴重な経験をする事ができたと割り切って、次のステップに進んでいければそれで良いと思っています。次に控えている「建築審査会」に照準を合わせ、それに全力を尽くすことにこの経験を活かせればと思っておりますので、関係者各位には、改めてご協力をお願いしたいと思っております。