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マンション開発予定地は、写真でもわかるように緑豊かで、景観にも優れた場所でした。樹齢数百年の欅の大木をはじめ、それにも負けない緑豊かな樹木の数々。周辺住民にとっては心身共に癒される、貴重な自然環境でもありました。
ところが今は、事業者によってすべての樹木が伐採され、見る影もありません。欅の大木もあっと言う間に切り倒されてしまいました。
自分たちの土地でも何でもないので、その事に対しては何も言う事はできません。しかし、長年親しんできた景色には愛着があります。出来ればこの先も変わる事なく私たちに安らぎを与えてくれる事を願っていました。
でも願いは届かず、事業者は2011年7月に開発許可が下りるとすぐに伐採工事を始め、すべての緑を奪っていきました。具体的な工期や、施工会社も何も決まっていない時期にです。伐採の目的も何も知らされないまま、無惨にも大木が切り刻んでいかれる様を、ただ黙って見ているしかなかったのです。
その後、開発予定地では何も動きがありません。建築確認申請が2011年11月に民間の検査機関に提出され、12月に確認が下りましたが、その後も目立った動きはなく、伐採された跡は、粗大ゴミの投棄場所となりつつあります。
ここで疑問に思うのは、何故、事業者は開発許可が下りた瞬間に伐採工事をはじめたのでしょうか?工期・施工会社、ましてや建築確認も下りていない時期にです。
ちなみに、この時の事業者の対応もひどいものでした。伐採工事についてはお知らせの紙1枚が配布されただけで、騒音対策・粉塵対策についての問い合わせにも
・騒音は規制レベル内での作業なので、問題ない。
・粉塵対策については、発生しないので何もしない。
との回答でした。あきれました。騒音はともかく、粉塵が発生しないという根拠を聞いても、発生しないのでやらないの一点張りでした。川崎市の環境局にも相談し、荒川建設への指導をお願いしましたが、それにも「騒音は規制レベル以内、粉塵は発生しない」と回答しただけで、その根拠も何も示さなかったようです。
この対応が、事業者・荒川建設工業という会社を象徴しています。
必要のない時期の樹木伐採工事も、近隣住民への圧力とデモンストレーションだったのでしょう。近隣に何の配慮もなく、自社の権利を主張するための手段として欅の大木を切り倒す。「騒いでも無駄、諦めろ」という無言のメッセージ発信が、樹木の伐採工事だったのではないでしょうか。
困ったものですが、モラルのない会社には何をいっても通じないという事がよくわかりました。
建築確認が下りた今、事業者はいつでも本工事に入ることができます。まだ動きはありませんが、今後の交渉もおそらくこれに近い対応になるでしょう。もしかしたら工事協定すら結ばないかもしれません。
したがって、私たちがしなければならないのは、まずは事業者を交渉の場に引っ張りだす事です。そして、紛争の解決に向けての話し合いをすることです。そのためにはあらゆる手段をとっていくつもりです。それが開発審査請求であり、建築審査請求なのです。
それでも解決しない場合、不本意ではありますが、司法の場で判断を仰ぐ事も考えなくてはなりません。それ程までに私たちの意思は固いといえます。
欅の大木が私たちの視界から消えた日に、最後まで闘っていく、そう決意したのです。